心躍る

一期一会 9月 「心躍る」




先日読んだ本の中にこんな一文を見つけた、「一生懸命やってる人は楽しんでやってる人には敵わない」 言い得て妙である。好きな仕事をやっていると時間が経つのも忘れるし、アイデアも次々と湧いてくる。しなければならない仕事をこなしてる時ほど辛いことないだろう。



私はダンスを踊る事が好きだし、ダンスを教えるのも好きだから、この仕事に出会えた事はまさに僥倖。本当に素敵で幸せな事だと思う。


皆さんはフラッシュモブという言葉の響きにどんな情景を思い浮かべるだろうか。


私が選手会の仕事をしていた時、副会長として出向した合同ブロック会議の席上で、若手の選手会員からその言葉を聞いた。面白いと思ったことはすぐに実行に移すタイプなので、早速理事会に諮り、プロジェクトチームを組んで取り組んだ。



フラッシュモブとは街角や人の集まる場所で、突然誰かが踊り出し、段々と周りの人も踊り出しす、ゲリラパフォーマンスの一種なのだが、選手会という組織としてこれをやるには意外とハードルが高く、路上パフォーマンスは東京都の大道芸人登録が必要で、通りを占拠する場合はさらに管轄の警察署や消防署へ申請し許可を得なければならない。必然的に出来る場所は限られてくるのだが、幸いなことにショッピングモールや百貨店などの協力もあり、継続的に社交ダンスのフラッシュモブを実施することが出来た。



千葉のコルトンプラザではタカダンスさん、ロビンフッドさんやニッキさんに協力頂いて、数年に渡ってイベントを開催させていただいた。ステッピーがデビューしたのもこのコルトンプラザである。


お客さんの全然いない西武園ゆうえんちで生バンドのセットを持ち込み踊ったこともあった。何しろお客さんが全然居なさ過ぎて、構内放送までしてもらったのだからもはやフラッシュモブではないのかも知れない笑。


六本木ヒルズからの持ち込み企画で、ヒルズの忘年会にお邪魔した事も懐かしい思い出である。グランドハイアットのオープンキッチンにコックの格好をして忍び込み、担当幹事の社員にもダンスをあらかじめ仕込み、一緒になってはしゃいだ。


ジュニアの子供たちも参加した日本橋三越でのフラッシュモブはチャコット さんの協力もあり、規模も100人を超えた大掛かりなものとなった。


本来なら日本橋の路上でのパフォーマンスを予定していたのだが、生憎の雨天で、三越の名物、中央ホールのまごころ像の前でのダンスとなった。店員さんたちもその手を止めてダンスに食い入っていた姿が印象的だった。


ゴールデンウィーク中の代官山でのパフォーマンスは大いに盛り上がり、翌年も是非お願いしますと言われていたのだが、東日本大震災の影響で代官山のイベント自体が無くなってしまった。しかしながら、これまでに築いてきた様々な環境でのパフォーマンスの経験が震災復興のイベントなどに活かされていったように思う。



共通して言えるのはいつも楽しかったという事だ。企画書を作り折衝を重ねたり、振りをや演出を考えたり、機材や人員を確保したり、確かに大変なのだが、関わっていた仲間はいつも笑顔だった。どんなに深夜になろうとも翌朝には元気よく家を飛び出した。心が踊っていたんだと思う。私はフラッシュモブを通じて仕事に対する姿勢を学ばせてもらった。忙しい日々の中、いつも自分に仕事は楽しめているかと問いかける。中にはやりたくない仕事だってあるが、出来るだけその中に面白さを見出そうとする。心が踊っていなければいいダンスなんて踊れるわけないのだから。。。

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