一期一会 「キャンプのすすめ」

 ブラックプールの季節になるとつい思い出すのが、夜9時を回ってもまだ太陽の名残を感じさせる薄暮の中で飲むヴァイツェンビールのフルーティーな余韻と、ドイツのラルフ先生のスタジオの汗と香水の混じった懐かしい匂いである。


 私はダンスの競技生活を通じて、本当に沢山の出会いに恵まれて来た。その沢山の出会いをもたらしてくれた一つにダンスキャンプというものが挙げられる。初めて先輩の先生に連れられていった海外留学がドイツのボンキャンプだった事もあり、私達のダンス留学はいつもキャンプと試合の組み合わせだった。ダンスキャンプとは、あるコーチャーが主催するワークショップのようなもので、およそグループレッスン、プライベートレッスン、そして踊り込みで構成される。中には、ヨガやズンバ、ピラティスなど色々なジャンルのダンスに繋がる為のカリキュラムなどがあるようなキャンプもあり、普通に自分達だけで練習しているよりも、半ば強制的ではあるが、しっかりとダンス漬けの毎日を送ることが出来る。また同じキャンプに参加しているダンサーともワークショップや、フェアウェルパーティーなどを通じて、必然的に仲良くなる事が出来るので、世界中のキャンプに顔を出していると世界中に友達が出来る事になる。英語が理解出来ないと、初めのうちはグループレッスンでおこなわれるディスカッションなど、苦労する事もあるだろうが、英語上達という観点でもダンスキャンプはおすすめと言える。

 世界中のキャンプのほとんどはプロアマ関係なく参加する事が出来、シングルで参加出来るキャンプも沢山のある。初めて海外にダンス留学するならば、また、今と違った環境でダンスと向き合いたいのならダンスキャンプは非常に有効な手段の一つではないだろうか。


 せっかくなので、皆さんにおすすめのダンスキャンプを紹介してみる。


@ボンダンスキャンプ

ラルフレピーネ先生主催のダンスキャンプ

毎年1月と5月のビッグコンペ前におこなわれる。近年スラビックとカリーナ、そして日本から須田雅美先生がコーチャーとして定着しており、踊り込みやレクチャーの日程分けを工夫しながら開催している。フロアのクッション性が良く、長時間練習していても足が疲れにくい。ボンの街並み、料理は最高である。


@ダッチオープンダンスキャンプ

オランダ、ダッチオープンの試合前に同じ会場にて3日間おこなわれるキャンプ。11月の2週目に通常おこなわれる。世界中の著名なコーチャー陣が揃っており、ボールルーム、ラテン両方のレクチャーが聞けるキャンプ。キャンプに参加しているコーチャーがそのまま試合のジャッジをする。同じホテルに皆で1週間一緒に過ごすので色々な人と仲良くなれる。大きな温水プールがあるので水着を忘れないように。


@コリアダンスキャンプ

ジェイパーク先生主催のダンスキャンプ

日本からも比較的近いソウルでおこなわれる。日本人と韓国人中心のキャンプで、日本からは山本英美先生もコーチャーとして参加。距離的にも、金額的にもチャレンジし易い。毎年8月半ばに開催。ピラティスやジャズのクラスもあり、筋肉痛間違いなし。


 他にも、ビンタンキャンプ、イスキアキャンプ、アムステルダムキャンプなど、世界中で様々なキャンプが開催されている。今はWEBなどを通じて簡単にその概要を知る事が出来るし、申し込みもあっというまである。百聞は一見にしかず。現地に行ってみて体験してみないと分からない事が沢山あるはず。人生は一度きり、今がチャレンジの時なのでは!!