「ピンチをチャンスに」


「ピンチをチャンスに」

4月に入り、国内主要都市の緊急事態宣言を受け、ダンススタジオも自粛を強いられる状況になってきた。このまま、営業活動が出来ない状態が続けば、廃業するダンススタジオやダンス教師が出てくる事は想像に難しくない。国の保障はアテにならず、融資の申し込みも、今すぐに現金を手に入れられるわけではなく、まさに生きるか死ぬかの瀬戸際だと言っても過言ではないだろう。


ダンスのレッスンや発表会などというのは、生活が苦しくなれば真っ先に切り捨てられる趣味の分野である。もちろんダンスが生き甲斐と思ってくれている愛好家の方々も沢山いらっしゃるとは思うが、いざ生活に困った時に、明日の食費よりもダンスのレッスン代という人は中々いないだろう。ましてやコロナウイルス蔓延防止策として、何度も声高に叫ばれている、3密を防ぐという観点からしても、男女がペアになって踊るダンスは、ここから更に暫くの間、我慢を強いられる事になるだろう。

大ピンチである。選手にとっては競技会も無くなり、パーティーも無い、レッスンや営業もままならないから、モチベーションを保つのが難しいし、先の見えない生活の不安もある。国は保障してくれないのか?組織や教室は?そんな事を考え、不安に押し潰されそうに日々を送ってはいないだろうか。

そうじゃない。世の中、どんな仕事に就ている人でも、今の状況は不安で仕方ないのだ。でも、ネガティブな思考回路に陥っても良いことは一つもない。

ダンサーにとって、今は自分のダンスと向き合う、チャンスじゃないか。

試合もパーティーも無い、教室営業だって自粛してるか、営業したって誰も来ない。目の前に有り余る時間があるじゃないか。自分のダンスを1から見直す大チャンスだと思えばいい。今までまとまった時間が取れず向き合え無かった、難解な新しい技術も、挑戦してみたかったルーティンも、身体作りだって、なんだって出来るはず。確かにお金は無いかもしれない、でも餓死する程じゃないでしょ?今までがぬるま湯だったと思えばいい。極端な事を言うと、ダンスで生きていこうと決めた時点で、国や行政に助けて貰おうなんて思わなかっはず。安定した将来が欲しければ、大手企業や公務員の道を選べばいい。自分の夢を追って、覚悟を決めてこの世界に飛び込んだのなら、辛くて当たり前、苦しくて当たり前、それでもダンスが好きならば、こんな危機、乗り越えられるに決まってる。家の中だって、夜の公園だって、どこでもダンスは出来るはず。もしあなたが世界

を嘆いたところで、世界の有り様は何一つ変わらない。嘆いて、愚痴を言って、携帯をポチポチしている暇があったら、背筋を伸ばして、深呼吸して、身体を動かしてみてはどうだろう。身体一つあればダンスは出来るのだから。

我々はこのコロナ騒動を通して、人としてどう生きるかを試されているのだろう。生きていれば何とかなる。だからまずは絶対にウイルスにかからないよう、徹底的に気を付けなければならない。出歩かない事。人に会わない事。家に居て世界を救えるなんて考えたら、ちょっと素敵な事かもしれない。愛好家の皆さんも、お友達や先生と再び踊れる日を、楽しみにお待ちいただければと思う。


今この時も、医療現場の最前線で戦っている人、国難に立ち向かい、国を守ろうとしている人達に日々感謝しながら、我々はルンバウォークを練習しようじゃないか!!

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一期一会 2020年8月 「フューチャーズカップ」 一向に収まる気配を見せないどころか、第2波ではないかと目されるこのコロナ禍の状況。秋以降の試合やパーティーも続々とキャンセルの悲報が相継ぎ、停滞したままのダンス業界にも、廃業や撤退の影が忍び寄って来ている。私達はこのまま座して死を待つ他ないのだろうか。 私はターンプロした2002年から毎年学連の子達を教えて来た。1年も絶やす事なく毎年冬全へ送り出